お家の違いは構造の違い?
こんにちは。
季節も進み、そろそろ梅雨の季節になりますね。
じめっとした空気と、蒸し暑い気温との闘いです。
日本の気候は湿気の多いこと、そして気温の寒暖差が大きいことが特徴ですから、
快適な暮らしには、それとどう向き合うのかが重要となってきます。
もちろん、生活習慣の中でもいろいろな工夫が必要です。
通気性の高い服に変えてみるとか、夏と冬によって大きくインテリアを変更する方なんかもいらっしゃいます。
しかし、生活するうえでそれらに直結する重要な項目があります。
それは
「お家の構造」
です。
お家はみんな一緒ではありません。
三角△だったり、四角▢だったりと目に見える「形」もそうです。
デザインもですが、いろいろな種類の中から施主さんの好きなスタイルによって住宅が完成します。
それと同じく、目に見えない「中」も重要なのです。
また、この構造次第で建物の快適さ、耐久力、そして価値も大きく異なります。
これを無視して家を建てる方は、ちょっと待ってください!と言いたいです。
家は住み始めてからの方が圧倒的に長いですから、ここの理解がある・無しでは満足度も違うでしょう。
では、その種類とは?
建築構造には大きく分けて3つあります。
1. 木造(W造)
2. 軽鉄筋造(S造)
3. RC造(鉄筋コンクリート造)
この他、細かく構造が派生していくわけですが、一般建築の中ではこの3つが主流です。
これらの構造に優劣があるわけではありません。
それぞれに適した環境、強味があり、弱みがあります。
それを理解していただければ、お家づくりがより有意義な物になるはずです。
ではそれぞれの構造について特徴を見ていきましょう。
1. 木造
木造は古来から存在する伝統ある構造です。
住居で最も使用される構造がこの木造であり、日本でも古くからも建物はほぼすべて木造建築物です。
そんな木造はなぜこんなにも多く使われるのか。
化学の発展とかいろいろあるのに、昔ながらの素材を使用し続けるには理由があります。
それは「安い」からです。
地球の大地に生い茂る木は、他の構造素材に比べ圧倒的に安価で、加工も容易。
強味はそれだけでなく、日本のように湿気や寒暖差が激しい場所でも耐久力があります。
木は隙間が繊維内に多くあるので、湿気や温度を外に逃がしてくれます。
ですのでカビ予防、室内温度調整の機能が付き、快適に暮らすことができます。
反面、木造は衝撃に脆いので災害時などはあまり強くないでしょう。
但し、近年の木造構造耐震性は非常に高くなっています。工法などによっては鉄筋造と変わらない耐久値を誇るものもあるので、気になる方は調べてみてください。
それだけでなく、建物の価値は約20年で落ちてしまいます。
強味・弱み等ありますが、日本の環境に適しているのはこの木造建築であることは間違いないでしょう。
2. 軽鉄筋造
軽鉄筋造は規定以下の厚さの金属を使用した骨組みを使用している構造です。
鉄筋の良い点は素材自体が長持ちすることで、また大きな災害が起きても耐えうる耐久力もあります。
白アリなんかもわきにくく、財産価値も木造に比べて長くみられています。
遮音性なども木造に比べては高いですが、完全な遮音は期待できません。
木造に比べていい面はこれだけありますが、劣る部分もあります。
まずは費用は多くかかってしまうでしょう。材料価値が元から違うので当然ですね。
また、工事期間が木造に比べて長めです。加工に時間がかかるので、しょうがないですね。
また地盤の問題もあります。
軽鉄筋とはいえ、鉄なのであまり地盤の良くないところで建てると建物が沈んだり、土地がゆがむ可能性も。
地盤面が気になる方で軽鉄筋造を考えている方は地盤調査をお勧めします。
また、熱が逃げにくいので、寒暖差の激しい場所ですと生活に工夫が必要かもしれません。
多くのハウスメーカーさんは鉄筋造というとこの枠組みの住宅構造になるので、特徴をとらえておくと強味が分かりやすいかもしれません!
RC(鉄筋コンクリート)造
RC造は鉄筋配筋にコンクリートで固めた構造で、耐久力はピカイチです。
ちょっとやそっとでは壊れたり、劣化したりもしません。
おもによく使われるのは高層マンションなどで、振動・騒音・災害に優れた耐久力を持ちます。
またデザインもスタイリッシュでかっこいいことからデザイン面で人気も高い構造です。
さらに、コンクリートは応用が様々にきくので、様々な形に対応した構造物が作れます。
工夫を凝らしたデザイン性の高い建物にするならRC造はオススメです。
しかし、残念なことにRC造は費用がとても高いです。
コンクリートは輸送を一気に大量に行うことが難しく、また、再度固めなおすこともできません。
つまり整形はできても加工は難しい素材なのです。
また、建てられる土地も限られた地盤が固い場所でなくてはなりません。
場所を選んでも、建てられません!なんてこともあります。
気密性が高く熱、気温も逃げにくいので、寒暖差のある環境ではあまりオススメできません。
・結論
構造によって強味・弱点があるので、ご予算やご希望によって構造を選ばれること、これが大切です。
近年は建築技術の発展もあり、従来言われていた弱点が工法によって緩和されていることもあります。
その会社の何が良くて、この構造だとどうなるのか。
組み合わせによって快適さが全然違います。
遠慮なく業者さんに尋ねること、打合せを充実させてほしいです。